県長浜土木事務所は、今年度の発注・着工を計画していた板名古川における老朽・損傷した砂防堰堤1基の改築工事について、改築範囲が拡大されたため今年度は修正設計と用地の追加取得に向けた測量を進める。用地協力が順調にいけば当初計画より約1年遅れの22年度(令和4年度)秋以降にも改築工事を発注・着工し、2〜3ヵ年で完了したい考えだ。
改築工事を行うのは、河川「板名古川」にて米原市下板並地先に61年(昭和36年)頃築造されたコンクリート造の砂防堰堤1基。経年により劣化し土砂・流木などで損傷している箇所があり、下流の安全確保のため改築を行うことを決定。
既存堰堤の規模は延長約50b、堤高6・4b以上で、整備年度が古く基礎資料が乏しいため、20年度(令和2年度)に機械ボーリング調査(5本・61b)、標準貫入試験(28回)、土質調査等、詳細設計に必要な基礎情報を収集・分析するためのコンサル業務をサンセイ(大津市)に委託し完了。
基礎調査の結果を反映させる詳細設計は20年度(令和2年度)日本インシーク(滋賀営業所・栗東市、本社・大阪市中央区)に委託し、残っている既存部分を一部流用し、コンクリートの増し打ち(腹付)を行う工法で設計を行って来たが、当初より施工範囲が拡大されることが確実となったため、修正設計を22年(令和4年)1月頃完了をメドに進めるとともに用地の追加取得を決定。先ごろ測量業務をジオ・クリニック(長浜市)に委託(10月6日開札)し、用地取得に際し必要となる境界確定に係る業務を22年度(令和4年度)まで行う。このため現時点で堰堤の改築規模は未確定だが、現堰堤と高さは同程度で延長はそれ以上の規模を想定。
用地の追加取得や予算措置等が順調にいけば改築工事は22年度(令和4年度)、出水期を避けた年度後半の現場施工に向け発注したい考え。実工期は2ヵ年程を見込んでおり、早ければ24年度(令和6年度)の完了となる見通し。
提供:滋賀産業新聞