県湖東農業農村振興事務所は、農村地域防災減災の一環として、管内の広域農道に整備されている「農道橋」3橋の耐震化に取り組む。今年度は耐震設計を委託し可能な耐震化手法について比較検討、設計で確定する工法と優先度に基づき順調にいけば22年度(令和4年度)以降、事業費を措置し耐震化整備を進めていきたい考えだ。
対象となるのは、彦根市の広域農道に整備されているPC橋の「雲川橋梁」と、それぞれ鋼橋の「文禄川橋」および「曽根沼1号橋梁」―の計3橋梁。今年度は耐震設計を新洲(栗東市)に委託し(9月30日開札)、レベル2地震動により損傷が生じる可能性がある部位(支承部)についての「耐震性能2相当の耐震化」を設計条件に、耐震補強の工法比較検討、施工計画、詳細設計、仮設工設計、概算工事費の算定、関係協議資料作成―等を行い、22年(令和4年)3月14日をメドにまとめる。
3橋は、耐震性能について改正された最新の道路指示書(平成24年・29年)基準に適合しておらず、災害時は幹線道路となる広域農道上の既設橋梁であるため、耐震補強を行い耐震性と安全性を高める方針。順調に補強手法が決まれば22年度(令和4年度)以降、耐震化工事を発注・施工していく。
3橋梁の概要は次の通り。
▼雲川橋梁(彦根市日夏町地先・昭和64年完成)=橋長9・1b、幅員9・2b、PC橋、逆T式橋台(杭基礎)、プレテンション単純床版橋、設計自動車荷重TL―20d
▼文禄川橋(同市下西川町地先・昭和48年完成)=橋長15・6b、幅員8・8b、鋼橋、L型橋台(杭基礎)、H桁橋、設計自動車荷重TL―20d
▼曽根沼1号橋梁(同市石寺町地先・昭和55年完成)=橋長14・6b、幅員8・8b、鋼橋、L型橋台(杭基礎)、H桁橋(3主桁)、設計自動車荷重TL―20d
提供:滋賀産業新聞