廃棄物処理国内大手の大栄環境(大阪府)と石坂グループ(熊本市東区)は、御船町にエネルギー回収施設の整備を計画している。投資額は最大で約200億円を見込み、リサイクル施設や焼却施設などを建設。1日には、県庁で上益城郡の5町と施設整備の協議に係る覚書を結んだ。今後は協議や検討を進めた後、基本協定を締結し、環境アセスメントや許可申請等の手続きに移行する。
御船町、嘉島町、益城町、甲佐町、山都町の5町は、廃棄物の焼却施設等の整備を御船町に計画。2025年度の供用開始を目指していたが、熊本地震の復旧復興事業により、各町の財政状況が悪化したため、30年度以降に変更している。
今年3月には県を通して大栄環境と石坂グループから立地計画の提案があり、民間事業者主体での新ごみ処理施設の整備・運営を検討することとした。5町は民間を活用することで、施設初期投資が不要となり、固定資産税等の収入が得られ、90人程度の雇用が生まれるなどのメリットがある。
建設地は、御船町上野(古閑原・古閑迫地区)の民有地。立地企業がリサイクル施設(900d/日)、エネルギー回収施設(400d/日)、メタン発酵施設(30d/日)、堆肥化施設(60d/日)などを整備する。
予定地の造成は5町で構成する上益城広域連合が実施し、事業者に貸し付ける。用地取得を進めており、9月末時点の取得率は面積ベースで約95%。当初計画の敷地面積は約12fで、造成費は約12億円を見込んでいた。
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