浦安市は7日、県立特別支援学校誘致推進委員会の初会合を中央図書館2階視聴覚室で開催した。学校統合により転用可能となった校舎の利用の可能性も残しながら、空き教室の活用による既存校併設型を視野に入れ、県立特別支援学校の誘致を目指している。基本設計、実施設計、工事などに少なくとも4年を要することから、2026年度の開校を目指すとした。
鈴木忠吉教育長は冒頭、「地域で育ち学べる環境の実現に向け、誘致は市の悲願。10年以上にわたって県に要望してきた。委員会において、誘致の方向性を明確にしていくことが求められる」と述べた。
21年度までの5年間を期間とする第2次県立特別支援学校整備計画では、地域の知的障害および肢体不自由特別支援学校が過密状況にあることを踏まえ、既存の学校の校舎の増築や使用されなくなった校舎を活用する手法を念頭に、市川特別支援学校の学区において小学部・中学部・高等部100人規模の新設校等を整備する方針が示されている。
これを受けて市は08年度以降、入船北小学校跡地を利用した誘致について県と協議を重ねてきたが、実現には至らなかった。
20年4月にまとめた特別支援教育のあり方検討報告書では、学校統合により転用可能となった校舎の利用の可能性は残しつつ、小規模校における空き教室や市内公共施設の活用も視野に、小学部、中学部、高等部を分散し段階的に誘致を行うことについて県と具体的に協議していくこととした。対象については、知的障害および肢体不自由併設が望ましいが、施設規模などの実情に合わせ、的確にニーズを捉えて優先順位を設定する。
必要な学校規模に関しては、小学部・中学部50〜70人・13教室以上(小学部50人規模、中学部20人規模の場合)、高等部40〜60人・8教室以上(60人規模の場合)を想定する必要がある。
委員会は、誘致についてより具体的に整理し、推進することを目的として設置。委員は、学識経験者、公募委員など外部の関係者を含む12人。委員長には佐藤愼ニ・植草学園短期大学教授が選出された。
今後は、11月11日に第2回、22年1月20日に第3回を開催する予定となっている。