大阪府と大阪市が4月に政府に提案したスーパーシティ型国家戦略特別区域の指定に関する提案公募で、国が全提案自治体に対して大胆な規制改革を含む提案内容の見直しを求めたのを受け、再提案(案)を取りまとめた。建設分野で夢洲の開発にドローンを最大限活用する「ドローンコンストラクション」を盛り込み、新たなモビリティとして「空飛ぶクルマ」の取り組みを示した。府市は10月15日を期限に再提案するため、同月11日まで府民から再提案(案)への意見を受け付け、同15日に大阪市のホームページで意見を公表する。
再提案(案)では、4月時点の提案内容をベースとした「健康といのち」を基本コンセプトに、夢洲コンストラクション、うめきた2期、大阪・関西万博の三つのプロジェクトを展開しながら、特にヘルスケアとモビリティの分野を中心とした先端的サービスや規制改革についてまとめた。
建設関係では、空のモビリティ分野で“Before万博”となる2024年までにドローンで夢洲開発の工事の円滑な進捗と安全管理を図る「ドローンコンストラクション」を実施。ドローンを最大限に活用した▽資材などの運搬、作業現場域内の高所などへの資材配送▽測量・工事管理▽建設現場の見守り―などを検討する。
同じく空のモビリティとして「空飛ぶクルマ」にも取り組む。“With万博”となる25年に関西の主要空港と万博会場、万博会場と主要観光地を結ぶアクセスとしての社会実装、“After万博”となる26年以降に主要駅やビルの屋上などの街中にポートが存在する日常モビリティを目指す。
国からの区域指定を受けた後、21年度にスーパーシティの基本構想を作成、22年度以降に規制緩和を実現する予定。夢洲では、23年度に建設工事が本格化するのを機に夢洲コンストラクションの取り組みを実施、23年度以降に建設プラットフォームを運用する。
提供:建通新聞社