三重県農林水産部は、公共建築物における県、市町での県産材の利用状況などについてまとめた。県有施設の県産材使用量は2019年度の9立方bから20年度には62立方bに増加した。21年度の数量は未定で、22年度以降は、新築・増改築3件の木造化、1件の木質化(内装などで木材使用)、改修4件の木質化を行う。
20年度に新築・増改築を実施した件数は20件で、11件(61・6立方b)を木造化した。残る9件のうち、4件は設置機器の重荷重に対する性能などが必要なため、5件は下水道処理施設などで防火性・耐久性・耐腐食性が必要なため木造化しなかった。改修は5件(0・6立方b)。
21年度に新築・増改築を実施する件数は19件で、8件を木造化する。木造化しない理由の内訳は耐火構造が求められる施設3件、災害応急対策活動に必要な施設1件、危険物を貯蔵、使用する施設1件、その他6件。改修は8件。
22年度以降は新築・増改築6件で、3件を木造化する。残る3件のうち1件は耐火構造が求められる施設で、2件は下水道処理施設などで防火性・耐久性・耐腐食性が必要なため木造化しない予定。改修は8件。
市町などの施設を見ると、木造で新築・増改築された施設は19年度が11件(全27件)、20年度が7件(全23件)だった。件数は減少したが、県産材の使用量は19年度が656立方b、20年度が639立方bと横ばい状態だった。木造化しなかった理由として耐火構造が求められる施設が最も多く、次いでコスト面の問題があった。
21年度に新築・増改築を実施する件数は13件で、4件を木造化する。改修は5件。22年度以降に新築・増改築を実施する件数は13件で、2件を木造化する。改修は2件。
提供:
建通新聞社