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北陸工業新聞社
2021/10/05

【新潟】残費677億円、堰堤など推進/信濃川下流水系直轄砂防/北陸整備局

 北陸地方整備局は、「信濃川下流水系直轄砂防事業」について、37年度までに残事業費約677億円を投じ、砂防堰堤等の整備を推進する構え。9月28日に同局で行われた21年度第2回事業評価監視委員会で事業継続が了承された。
 同事業は新潟県長岡市、小千谷市、十日町市、魚沼市、南魚沼市、津南町、湯沢町、長野県栄村、山ノ内町、木島平村の流域面積2157平方キロメートルが対象。総事業費約1411億円。約246基の計画のうち、87基に着手。そのうち59基が完成し、28基(21個所)が事業中(21年度末)。今後は事業効果の高い砂防設備の重点的な整備を推進する。10年度より中期的な目標により事業着手し着実な整備を進めており、21年度末における事業進捗は中期的な目標における整備対象土砂量において約69%。残事業費における主な費用内訳(カッコ内は金額)をみると、砂防堰堤工182基(463億1200万円)、渓流保全工3カ所(10億2400万円)、床固工2カ所(12億5500万円)など。
 新粗石やコンクリート工法、砂防ソイルセメント工法(掘削残土の有効活用)などによるコスト縮減を図っているほか、設計から工事に係る各段階において、コスト縮減を図っているほか、設計から施工に係る各段階においてコスト縮減につながる代替案の可能性を検討し事業を進める。
 魚野川流域は既住最大の土砂災害である1969年災害規模の流出土砂量に対して流域の安全を確保するほか、清津川・中津川流域は既住最大の土砂災害である1981年災害規模の流出土砂量に対して流域の安全を確保。災害要援護者施設を含む土石流危険渓流は整備率100%を目指し、重要交通網に係る土石流危険渓流は着手率100%を目指す。
 事業実施により、全体計画(100年超過確率規模)における整備対象土砂に対して、中期的な目標の砂防堰堤等の整備が完了した場合、土砂・洪水氾濫範囲が減少し被害が軽減される。

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