長崎南北幹線道路整備計画踏まえ再配置 平和公園再整備基本計画検討委 第2回長崎市平和公園再整備基本計画検討委員会が9月28日に開かれた。県が実施する長崎南北幹線道路整備計画において、平和公園西地区のスポーツ施設が一部支障するために再配置を検討するもので、第1回において(仮称)松山ICが整備される箇所である屋内市民プールのみが完全に「支障する(移転決定施設)」としていたが、今回はここに屋外プールを追加。移転先としては同地区内および中部下水処理場跡地(茂里町2ノ2、2023年度に機能停止)などを示した。
周辺市有地としては長崎市総合運動公園(柿泊町2210ほか)も示されたものの、18年4月に市が策定した立地適正化計画には「広域利用のスポーツ施設は原則、『都市機能誘導区域に維持・誘導』」としており、同総合運動公園は都市機能誘導区域外。ここに移転するとなると自らの方針から外れることとなる。また、現在の市民プールでは小中学生を対象とした水泳教室を長年にわたり実施。管理団体から「市内各地から小学生が自分で通うことができる、という利便性を維持して欲しい」という要望もあるという。一方、都市機能誘導区域内(交通利便性が確保できる)にある中部下水処理場跡地へ移転する場合、基礎や地下埋設物の撤去が必要(残置のままで建物の新設はできない)となり、その分の事業費がかさむという課題がある。
これらをふまえ、11月中旬開催の第3回委員会では、道路計画に一部支障する陸上競技場・庭球場・ソフトボール場・弓道場の再配置検討を含めた整備方針(案)・再配置パターン(案)を提案・審議し、来年2月には基本計画(案)のとりまとめおよび整備方針の検討を行う考え。
(仮称)松山IC現道渋滞を懸念 長崎南北幹線道路に関連して同日開催された長崎市都市計画審議会では、同計画に関する意見聴取が行われた。長崎時津縦貫線・滑石野田線の追加および野田日並線・浦上川線の変更に関し、市側が内容説明。委員からは(仮称)松山IC(現市民プールの位置に整備)に関し、接続する現道が現況でも渋滞していることから、IC接続により渋滞が加速することを懸念する意見が出され、現道整備も含め渋滞回避に向けた対策の協議検討を行うよう求めた。また、供用開始まで10年以上掛かる見通しという説明に対しては「一日も早い完成を」という要望が出された。これらの意見を取りまとめ、今月中旬には県へ提出、下旬に県都市計画審議会に付議される予定。