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北陸工業新聞社
2021/10/04

【石川】変動型最低制限価格を導入/ランダム係数採用、来年度試行へ/金沢市

 金沢市は、市職員による官製談合事件を受けた入札制度の見直しで、変動型最低制限価格制度を導入する方針を固めた。最低制限価格の算出方法では「ランダム係数型」を採用する。来年度からの試行実施に向け、今後、細部を詰めるとともに、システム変更などの準備を進めていく。
 1日に開かれた臨時の入札制度評価委員会で審議し、概ね了承された。会議では、事件の全容についても報告があった。
 見直しでは、不正入札の再発防止に向け、職員も事前に最低制限価格を把握できない変動型を導入することにした。変動型の類型では、ランダム係数型と「平均値型(入札平均値)」を比較検討し、算出のしやすさや予定価格との関連性、開発期間などの点からランダム係数型を選んだ。
 ランダム係数型では、現行方法で算出した最低制限価格を基準額とし、業者が応札した後、基準額にコンピューターで無作為に決まる係数を掛けて出た金額を最低制限価格とする。係数の単位や幅については今後決める。品質の確保や落札額を抑えるため、基準額からの「上下変動」を採用する考え。落札後に公表することも検討する。
 来年度は試行期間とし、23年度からの本格運用を目指す。委員からは「業者の意見も聞くべき」とした声があり、市は業界団体への説明を検討するとした。

hokuriku