石川県の城ヶ崎正人土木部長は、小松市の木場潟公園東園地16・4ヘクタールにおける里山学習の活動拠点となる3施設の概要を、27日開かれた県議会環境農林建設委員会で説明した。10月に起工し、23年春の公園一部供用(約4ヘクタール)を見込んでいる。
東園地は、小松製作所の協力を得て来園者が「遊び」「学び」「体験」ができる新たな里山再生モデルの公園とする。
その拠点となるのが「里山交流ハウス」、「農業体験ハウス」、「里山資源再生ハウス」(いずれも仮称)の3施設。このうちメーン施設となる「里山交流ハウス」は、多目的ルーム、レストルーム、管理棟、足湯などからなるW造一部S造平屋建て約1000平方メートルで、能登ヒバ、日用スギといった県産材をふんだんに使用する。多目的ルームには大空間のスペースを設け、研修、イベントの場として活用。レストルームには園内の農園で収穫したトマトを使ったスムーズなどを提供するカフェ、コマツの保養施設「松風荘」提供の温泉水を足湯に活用する。実施設計は意匠が大屋設計、設備が大屋設備、構造がアーキ・アーバン建築研究所+中出喜美男。建築工事は5億5600万円で丸西・道場JVが落札している。
農業体験ハウスは、ガラス張りのS造平屋建て約580平方メートル。コマツと共同開発した地下水冷房装置によるトマトの栽培技術を発信したり、年間を通しての野菜やエアリーフローラの収穫体験を計画する。設計はVΛN建築事務所。
園内で発生する間伐材をバイオマス燃料化するまでの過程を見学できる里山資源再生ハウスはW造平屋建て建て約210平方メートル。内部には薪割り機、破砕機、調合機、ペレット製造機を設置する。基本・実施設計は、建築が山岸建築設計事務所、設備が堂垣設備設計事務所。