国土交通省岐阜国道事務所は、国の権限代行で早期復旧を図る岐阜県管理の「川島大橋」(各務原市)について、歩行者用の仮橋架設や既存橋撤去、新橋架設に向けた一連の設計を一括で近く委託する考えだ。
岐阜大学の村上茂之教授を委員長とする復旧方法検討会が9月16日に初会合を開き、早期復旧に向けた検討を始めた。
検討会では定期的に会合を設け、再度の災害を防止するため洗掘メカニズムを踏まえた橋脚基礎の支持地盤の選定、既存橋脚の撤去による影響や復旧計画、取水期の施工も視野に入れた施工方法、橋梁形式や架設位置等などの検討事項を関係機関と調整を図り進めていく。
被災した川島大橋は、県道松原芋島線の一部として一級河川木曽川に架かる橋長343・5bのトラス橋。幅員6bの車道と片側歩道で構成している。上部工は鋼5径間連続下路式のワーレントラス。下部工は逆T式の橋台と壁式橋脚となっている。
5月の豪雨の影響で右岸側のP4橋脚の周辺が洗掘され、橋脚が約23a沈下、上部が上流側に約39a傾いた。また上弦材の座屈や上横溝の変形も認められていた。これを受けて県は5月28日から同橋を通行止めにするとともに、橋脚の倒壊を防ぐ緊急対策工事を実施した。その後、県が国の権限代行制度による復旧を要請し、9月3日付けで権限代行いよる復旧を決めている。
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建通新聞社