高知県中央東土木事務所本山事務所は、地蔵寺川大規模特定河川事業の一環で県道本川大杉線の土佐中島橋を架け替える。これに伴い詳細設計業務を四電技術コンサルタント高知支店(土佐市)に委託した。2021年度末までに橋梁の規模や形式をまとめ、仮橋の位置なども決める。
新橋梁の予備設計完了時の概要は、橋長55・3b、全幅13・3b(うち両側歩道各2・5b)で、上部工は2径間の鋼多径間連続鈑桁橋、下部工は橋台が逆T式、橋脚が逆T式の壁式橋脚1基。設計速度は50`、道路規格は第3種第3級を想定している。
早ければ22年度に工事着手する。同路線は地域の幹線道路で通行止めにできないため、まず仮橋を設置する。仮橋の位置は詳細設計の中でまとめる。その後現橋を解体撤去し、新橋を架設、完成後仮橋を撤去する。24年度の完了を目指す。施工場所は土佐町田井。
地蔵寺川では、堤防の高さが低く断面が不十分で流下能力も低いことから、洪水時に浸水被害が発生する恐れがある。土佐中島橋も桁下高が「計画高水位+余裕高」より低い。04年には台風23号に伴う洪水で近隣の家屋や国道439号が浸水した。
そのため県では、国から大規模特定河川事業の採択を受け、樺橋から土佐中島橋までの延長850b区間を対象に、河川両側の堤防嵩上げや土佐中島橋の改築により、流下能力を向上させ、浸水被害の軽減を目指す。堤防の嵩上げは場所により異なるが、計画高水位+余裕高1〜1・2bの範囲で整備する。現在は用地取得を進めており、早期の着工を目指す。
提供:建通新聞社