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建通新聞社四国
2021/09/21

【香川】県 2級水系で流域治水プロジェクト策定

 香川県は、近年の気候変動などによる災害の激甚化、頻発化を踏まえて流域全体の関係者が協働で2級水系の治水対策に取り組む「香川県流域治水プロジェクト」を策定した。甚大な浸水被害が発生した2004年の台風23号、17年の台風18号、10年の豪雨などと同規模の洪水に対応する流域の浸水軽減対策に、県や県内市町がおおむね20〜30年を目標にして短期、中長期の視点から取り組んでいく。
 水系が近接していることや浸水区域が重複している特性に考慮し、東讃地区の東(東かがわ市)と西(さぬき市、三木町鴨部川流域一部)の2ブロック、高松地区(高松市、三木町、綾川町本津川流域一部)の1ブロック、中讃地区の東(高松市綾川流域一部、丸亀市、坂出市、宇多津町、綾川町)と西(丸亀市土器川流域一部、善通寺市、琴平町、多度津町、まんのう町)の2ブロック、西讃地区(観音寺市、三豊市、まんのう町財田川流域一部)の1ブロック、小豆地区(小豆島町、土庄町)の1ブロックの7ブロックで区分している。
 その上で、「氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための対策」として護岸整備による河川改修や樹木伐採・河道掘削、水門の長寿命化、津波・高潮対策、農地・ため池の保全・活用、土地開発行為に伴う洪水調整池の設置などのハード整備を盛り込んだ。
 また、「被害の軽減、早期復旧・復興の対策」として洪水時のホットライン構築やタイムラインを活用した避難訓練、氾濫推定図の作成、ICTを活用した洪水情報の提供、防災教育、ハザードマップの改良・周知・活用などのソフト対策を推進し、流域全体の安全度向上を目指している。
 県では、21年度以降の事業費として▽東讃地区の東(古川、馬宿川、与田川、湊川水系)の河川対策で約10億円▽東讃地区の西(鴨部川、梅川、玉浦川、弁天川、津田川水系)の河川対策で約3億円▽高松地区(新川、香東川、詰田川、摺鉢谷川、下井手川、牟礼川、相引川、本津川水系)の河川対策で約163億円▽中讃地区の東(綾川、青梅川、大束川水系)の河川対策で約104億円▽中讃地区の西(弘田川、金倉川、桜川水系)の河川対策で約77億円▽西讃地区(高瀬川、財田川、一の谷川、柞田川水系)の河川対策で約88億円▽小豆地区(伝法川、別当川、吉田川、安田大川水系)の河川対策で約1億円―を見込んでいる。
提供:建通新聞社