新潟県農地部農地建設課は21年度、中鯖石地区(柏崎)ため池等整備事業(用排水施設整備)を新規採択した。25億6400万円を投じ、排水路や排水機場整備を推進し、29年度完了を目指す。
中鯖石地区では、9カ所の排水樋門を通じて鯖石川へ自然排水を行ってきた。しかし近年、軟弱地盤による水路の不等沈下や河川外水位の上昇などにより、豪雨時には農地のみならず国道や公共施設、宅地などに甚大な被害が生じている。自然的、社会的状況の変化に伴う豪雨被害を未然に防止するため、排水路の改修および排水機場の新設を実施し、農地・農業施設、人家等の被害軽減を図る。概要は幹線排水路(HF1000×1200〜HF1200×2200) L=4000メートル、排水機場(排水ポンプφ900 1台、φ1000 1台)、迂回排水路(HF1500×1500 L=1200メートル、自由勾配側溝L=510メートル、既設排水路改修L=680メートル)。
受益面積は135・6ヘクタールで、受益者数は368人。費用対効果分析によると、総費用総便益は1・19で、金額換算では維持管理費節減効果が255万2000円のマイナスだが、災害防止効果で1億2988万6000円、その他6181万4000円の年効果が期待できると試算する。