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日本工業経済新聞社(群馬)
2021/09/14

【群馬】9月補正予算

山本一太知事は13日、21日開会の定例議会へ上程する補正予算案を明らかにした。小学校の通学路85カ所への交通安全対策に1億200万円を計上。土木事務所ごとに予算可決後から順次対策工事を発注する。また、防災情報通信ネットワークシステム衛星の更新へ向け2022年度までの債務負担含めて約7000万円で実施設計を委託する。工事費は約25億円を試算し、25年度までの工事完了を目指す。
通学路の交通安全対策は、6月に千葉県八街市の通学路で発生した交通事故を受けて実施。これまでに行った通学路緊急点検の結果を踏まえて、早急に対応すべき箇所として県内85カ所を選定。主な対策方法はガードレールの設置や路面標示などとなる。同じく、県警察本部でも緊急点検を踏まえて対策を予定。横断歩道87カ所の塗り替えなどに1081万5000円を計上している。
防災情報通信ネットワークの衛星回線整備は、設備更新などを計画。9月補正予算で実施設計費を確保し、2カ年で進める。基本設計は17年度に中日本設計(愛知県名古屋市)がまとめた。
同回線は災害時に電話回線の切断やネット回線のアクセス集中により通信ができなくなった場合に、被災した市町村などが情報の収集と伝達を行うためのもの。内閣府や消防庁、都道府県、市町村防災関係機関などの地球局を衛星通信回線で結んでいる。05〜07年度に県内市町村と消防本部、地域機関、防災関係機関などへ整備している。
現在、県庁や地域機関、市町村および可搬局など合わせて94局あり、いずれも老朽化していることから設備を更新する。補正予算には設計費2120万6000円を計上、22年度債務負担行為で4948万円を設定し7068万6000円で設計を委託する。
このほかの補正としては、新型コロナウイルス対策で新たに受け入れを開始する医療機関に対して施設の改修や設備の導入補助費に2億4000万円、中小私鉄支援へ9632万円の補助も行う。
一般会計補正予算案は新型コロナウイルス対策をメインに490億円余を計上。総額で9092億円となる。