県県土整備部営繕課は10日、「新千葉県立図書館・県文書館複合施設建築工事基本設計」の公募型プロポーザルを公告した。応募説明書を27日まで配布し、同日に参加表明書の提出を締め切る。技術提案書の提出期限は12月2日。2022年1月に選定委員会が面接を行い、技術提案書を特定する。履行期限は22年12月15日。22〜23年度に実施設計を行い、24年度以降に着工する。建物はRC造またはSRC造地下1階地上2階建て延べ約1万7000uの予定。総工事費は約150億円(消費税込み)を見込む。
技術提案書の提出者に要求される資格は、県の資格者名簿に登載されていること、など。技術提案書に求める課題は▽ロケーション▽役割と機能の空間への展開▽コストバランスを含めた持続可能性――の3項目。
建設場所は、千葉市中央区青葉町地先の県立青葉の森公園はらっぱ付近。周辺整備を含めた敷地面積として1万8500u程度を見込む。第2種中高層住居専用地域(市街化区域)、第1種高度地区に属し、建蔽率60%・容積率200%。
県立図書館の3館体制(中央図書館、西部図書館、東部図書館)を見直し、新しい県立図書館1館に集約し業務の効率化を図るともに、設備の老朽化や書庫の狭あい化が課題となっている文書館との複合施設として、県の新たな「知の拠点」を整備する。
18年1月に「県立図書館基本構想」、19年度には「新千葉県立図書館等複合施設基本計画」を策定。基本計画に基づき、8月に「新千葉県立図書館・県文書館複合施設整備計画」をまとめた。
整備計画では、施設の規模を地下1階地上2階建て延べ1万7000u程度とし、収蔵能力を270万冊(開架15万冊、図書館書庫205万冊、文書館書庫50万冊(公文書換算))とした。施設の配置は、地下1階に中央監視室・機械室・資料搬出入口等、1階にエントランスホール・利用エリア・保存エリア・業務エリア等、2階に利用エリア・保存エリア等をイメージ。エリア別の面積は、利用エリア4770u、保存エリア6785u、業務エリア2060u、その他3100uの計1万6715u。
施設は▽落ち着いた低層建築▽固定書架、集密書架および自動化書庫による温度・湿度管理の徹底▽図書館・文書館や他の機関との連携企画による展示が行えるスペースの設置▽調査研究活動を行うための個室やグループ活動用スペース・研修室(180人程度)の設置▽Wi―Fi環境の整備▽ユニバーサルデザインの採用▽ライフサイクルコストや環境負荷の低減――を意識し、「知の創造と循環を生み出す活動拠点」を目指すこととした。