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建設経済新聞社
2021/09/10

【京都】鉄道館ポッポランドの概算事業費 増額で7・23億円見込む 福知山城公園親水広場再整備も

 福知山市が計画する(仮称)福知山鉄道館ポッポランドの概算事業費について、建設予定地の福知山城公園親水広場の再整備などを含め、7億2300万円程度であることがわかった。
 建物の老朽化等により、福知山鉄道館ポッポランド(1号館。福知山市字下新32。施設面積297・13u)は平成30年3月末から休館した。その後、令和元年7月に兵庫県三田市の浅田章介氏から施設の建設資金及び運営資金として2億円の寄付の申し出を受け、同市は福知山鉄道館ポッポランド(仮称)整備事業等浅田基金条例を制定し、令和2年6月、令和3年1月にそれぞれ5000万円を受納した。
 建設予定地は、当初の福知山城観光駐車場から変更し、福知山城東側の福知山市内記1丁目(内記25他)の福知山城公園親水広場の北側敷地とした。主要地方道舞鶴福知山線と市道内田蛇ヶ端線の交差点の南西側に位置する。アクセスは市道内田蛇ヶ端線からとする。
 建物は2階建、延840u規模を想定していたが、平屋建に変更。浸水から展示施設を守るため、床面の高さを嵩上げする。建物形状も2階建の計画時は長方形としていたが、平屋建への変更に伴い、敷地に合わせた多角形とする。展示スペースの確保のため柱をなくすことから、屋根の重量は壁面で支える。
 建設予定地にある噴水の撤去や、福知山城公園親水広場の再整備を行うほか、下水道付替えなども行う。
 これらにより、事業費は当初の約4億円から増額。建築費3・8億円、公園改修費1億円に建物の設計、調査費、展示施設設計及び製作費などを加え、概算で7億2300万円程度と試算した。現在進める詳細設計の中で最終的な事業費を固める。
 (仮称)福知山鉄道館ポッポランド新築工事に伴う設計業務は令和2年12月に指名競争入札により、浦野設計関西支社(大阪市中央区)に決定。設計業務の中で敷地内既存公園施設の解体設計も行う。令和3年6月に基本設計を完了し、現在は詳細設計を進めている。
 地質調査業務は令和3年5月に入札し、サンワコン京都支店(福知山市)が担当。
 また令和3年9月補正予算案に委託料(現地測量及び設計)1000万円を追加計上した。
 着工後、令和4年度中の完成を目指す。