滋賀県湖北農業農村振興事務所は、管内の土地改良事業で、新たに21年度(令和3年度)の事業採択に向け、杉野地区(長浜市木之本町杉野)における「中山間地域農業農村総合整備事業」の準備を進めている。総事業費は約1億4520万円で、事業年度は21〜24(令和3〜6)年度の4ヵ年。
杉野地区(受益面積14・9f)を対象とする中山間地域農業農村総合整備の事業計画では、用排水路の更新と暗渠排水の整備を推進。土地改良法に基づく手続きが順調にいけば、今月にも決定公告から21年度(令和3年度)県営事業に新規採択となり、近く湖北農振から詳細設計が発注される見通し。詳細設計は年度内にも完了し、地元等協議を経て22年度(令和4年度)にも用排水路の更新など初弾工事の発注・着工となる予定。施工は24年度(令和6年度)までの3ヵ年で行い、最終年度には暗渠排水などを施工し完了とする考え。
整備を予定するのは、受益面積14・9fにおける、支線用水路工総延長3138b(開渠2493bおよびその他645b、BF250〜650)、支線排水路工総延長313b(開水路、プレハブ柵渠600×600、既設柵板利用、泥溜工4ヵ所)、暗渠排水工2・2f(集水渠VUφ65×延長90b、吸水渠有孔VUφ65×延長740b、支線排水・プレハブ柵渠)。総事業費1億4520万円のうち用水路工は9740万円、排水路工1910万円、暗渠排水路工460万円―を試算。整備計画の策定業務は20年度(令和2年度)、長浜市で行った。
「杉野地区」の中山間地域農業農村総合整備事業では、水路の老朽化が進み用水の安定供給の不良、湿田化による営農作業への支障をきたしている状況から、用排水路の更新と暗渠排水の整備を行い、地域の中心となる農業経営体を育成し、経営規模の拡大による生産性の向上等を図る。さらに営農の効率化を図り農業経営の持続を目指すと共に、「杉野米」のブランド化や6次産業化による生産者の収益を向上させていく。
提供:滋賀産業新聞