海上保安庁第十管区海上保安本部は、PFI事業で予定している鹿児島港給油施設等整備事業の実施方針(案)を公表した。提案を求め自らが実施した場合とPFI事業との費用を比較。PFIの場合は22年1月に実施要領を公告。同年7月の事業者の決定を目指す。対象施設の延床面積は3棟で6681・67uを想定している。
場所は鹿児島市七ツ島2丁目。IHIからの借地面積10万2569・8u(接道部分を含む)のうち約7万3850u。九州地方整備局の発注により係留施設の整備が進んでいる。
業務内容は、施設整備で事前調査や設計・監理、許認可申請、建設工事、維持管理・運営に必要な什器・備品等の調達・設置、引渡し。維持管理のほか、運営業務では巡視船への燃料搬入や在庫の管理などで、ジェット燃料の回転翼航空機への給油は含まない。
施設概要は、巡視船用燃料のA重油屋外貯蔵タンク6000kl程度と回転翼機用燃料の地下貯蔵タンクは20kl程度。
給油施設監視棟は512u、回転翼機格納庫棟は4656・5u、船艇用品庫棟は1513・17u。構造については3施設ともS、RC、SRCから要求性能を満たすバランスのとれた合理的で機能的なものとする。
また、駐機場(エプロン)は鉄筋コンクリート舗装で4650uを見込む。
■特定事業の選定
12月に結果公表
特定事業の選定方法等は、自らが実施した場合(PSC)とPFI事業の事業全体を通じた公的財政負担の見込額の現在価値(PFI事業のLCC)を比較。PFI事業のLCCがPSCを下回ると認めた場合にPFI法第7条に基づき、同事業を特定事業としての選定結果を12月に公表する。
12月は特定事業の選定を行いPFIと認められた場合は、22年の1月に実施要領を公告。参加業者の募集を行い2月に、参加資格要件等の審査結果を通知。5月に2次審査、7月は結果通知、8月に基本協定の締結、9月は事業者との事業契約を締結。施設整備は同年10月〜24年9月に行い、同年10月〜44年3月まで維持管理・運営業務を行う。
説明会は第1回目を7日に東京都で行ったほか、第2回目と現地説明会は16日午後1時30分から、鹿児島市の鹿児島海上保安部七ツ島巡視船基地で開催する。