環境省は、加賀市の国指定片野鴨池鳥獣保護区保全事業で、これまでに実施した調査の結果、池への周辺土砂流入による水深不足、管理施設の老朽化といった課題が見つかったことを受け、今後関係機関と協力しながら鳥類生息環境の改善を図っていく計画である。
片野鴨池は、毎年11月上旬から2月末をピークに数千羽のガン・カモ類が越冬する水鳥飛来地。1993年6月に周辺を含む10ヘクタールがラムサール条約の登録湿地となり、同年11月に国指定鳥獣保護区に指定された。
環境省では20年度、鳥類の生息環境改善に効果的な対策検討に乗り出しており、その結果、「池への土砂流入により水深が不足(浚渫の必要性)」、「水門へ至る水路・林道が荒廃している」「池と周囲を分断する竹垣が古い」などの課題が抽出されたといい、今後、関係行政機関らと役割分担について調整しながら対策に取り組む。すでに老朽化した水路などの改修実施設計をいであに委託している。