21年度第1回北陸地方整備局事業評価監視委員会がこのほど開かれ、伏木富山港(新湊地区)中央埠頭再編整備事業について事業費を約12億円増額し、岸壁(水深14メートル)や泊地(水深14メートル)の整備に取り組むことで、事業継続が認められた。
事業費については、既設岸壁の鋼矢板を活用する本体構造としていたが、既設鋼矢板法線のズレによる新設鋼管矢板との干渉が確認されたため、岸壁構造および施工工法の見直しが生じたことで約8・3億円を増額。さらに中野水面整理場利用者からの要請により、浚渫土砂の投入範囲と施工方法の見直しにより約3・7億円を増額。合わせて約12億円を増額し、事業費は約50億円から約62億円とする。事業期間は19〜22年度までで、残事業費は約29億円。
中央埠頭では、積載量5万トンクラスの大型船が入港するのに必要な水深14メートルの岸壁が現在1隻分しかない。木材チップや石油コークスを扱う大型貨物船の入港増加に伴い、船が沖合で待機することがある。このため、隣接する水深10メートルの中央2号岸壁(延長280メートル)を水深14メートル化に改良し、大型貨物船が2隻同時に接岸できるようにして、物流機能を向上させる。併せて一部係留施設の廃止、貨物の集約、埠頭用地の利用方法を見直すなど、再編を図る。