公共事業の妥当性を評価する2021年度県公共事業評価委員会(会長・猪迫耕二鳥大農学部副学部長)が26日開かれ、県は国道178号岩美道路など再評価3事業を諮問した。評価委は年内にかけて事業の必要性などを評価し、年明けに知事答申する。
諮問された岩美道路(岩美町)は、前回19年度の評価時から全体事業費が27億円増の388億円になった。県道路建設課は、東浜工区の大規模切り土法面に追加対策が必要になったことや、日野谷工区で地盤改良工法の変更などを挙げた。
事業の必要性では、代替道路としての役割や現道で事故が多発している状況を説明。また、社会情勢の変化に山陰近畿道の鳥取―覚寺(南北線)での都市計画手続きや兵庫県側の進展を付け加えた。
B/C(費用便益費)は次回の評価委に提示する。
そのほか諮問されたのは、林道2路線。桑原河内線(鳥取市青谷町)は、08年度の前回評価時から事業費が6億3000万円増えて45億5000万円。行者山線(南部町)も9億7000万円増の58億6000万円になった。不安定な土質に法枠工などの追加対策に費用が膨らんだ。
県産材・林産振興課は林道の改良による森林整備の実績などを説明したうえで、B/C1・02と1・03をそれぞれ示した。
事務局の県工事検査課によると、今後9月末から本格的な審議に入り、12月までに答申内容をまとめる。その後、来年1月ごろ知事答申する。諮問された事業は次の通り。
▼国道178号岩美道路=延長5・7`。08年度事業着手、23年度完成予定。全体事業費388億円。進捗87・5%
▼林道桑原河内線=延長14・45`。1983年度事業着手、2028年度完成予定。全体事業費45億5000万円。進捗92・9%
▼林道行者山線=延長20・5`。1991年度事業着手、2032年度完成予定。全体事業費58億6000万円。進捗78・4%
日刊建設工業新聞