米原市は、未改修の大野木地先のため池「深谷下溜」について、洪水吐の設置を主目的とする改修に取り組む。市で今年度進める測量業務と補助事業採択を見据えた改修事業策定業務に続く22年度(令和4年度)の申請手続きを経て、順調に23年度(令和5年度)の新規事業に採択されれば県、採択されなければ市から同年度に詳細設計が発注され、24年度(令和6年度)にも初弾工事の発注・着工となる見通し。
農業用水などに利用されている「深谷下溜」(大野木)は、堤高4・2b、堤長150b、取水施設1ヵ所を備えた貯水量3200立方b規模のため池。耐震性は問題ないが、洪水吐が設置されていないため、ため池の一層の安全性の向上に向け、洪水吐の新設をはじめとする改修整備を行う方針を決定した。
市では、来年度の補助事業採択申請に向け、採択可能な事業計画の作成を基本方針とし、近く耐震化整備事業計画策定業務と測量業務を委託する(いずれも8月26日開札)。事業計画策定業務では、洪水吐の基本・概略設計(洪水吐タイプと現況河川との取付、路線の比較検討)、取水設備の基本・概略設計(ゲート・開閉装置概略設計を含む)、堤体の概略設計(浸透流検討・堤体護岸付帯工検討)−などを行い、来年2月21日をメドにまとめる。測量業務は来年1月17日まで、延長200bの路線測量・仮BM設計測量など行う。
今年度策定の事業計画に基づき、22年度(令和4年度)は新規事業採択に向けた申請手続きを市で行い、順調に23年度(令和5年度)の新規事業採択をもって県に所管が移れば詳細設計から翌年度の工事、もしくは米原市で詳細設計、施工−となる見通し。
提供:滋賀産業新聞