県建設工事等入札契約審議会(会長・谷口朋代鳥取大学大学院工学研究科教授)は23日、山陰緑化建設(米子市)が提出した工事成績に対する不服申し出内容を全面的に認める判断を下した。県は工事成績を上方修正し、同社に通知する。
申立人の異議に対し、県は審議会が開かれる前に不服に理由が認められるとして、工事成績を差し替える対応措置を同審議会に諮った。
案件は今年3月に完成検査した佐陀川砂防堰堤(K1)工事(4工区)(補助)=伯耆町丸山。工事成績は85点だった。
申立人は根固めブロックの間隔、配置を協議していないと評価されたことについて、工事材料使用承諾書を得て設計図書通りに施工したと説明。監督員との協議と調整は適時行っており、協議書は必要ないと主張した。
これに対し米子工事検査事務所は今年6月、申立人から説明請求が出された際、契約時に添付された根固めブロックの特記仕様書と詳細図は参考図として示したものであり、協議が必要と判断したと説明していた。
その後、申立人は不服申し立て書を提出。県は今回の審議会までに承諾書によって協議書を求める必要はないとするのが妥当と認め、新たな工事成績を通知する対応措置に審議会の判断を仰いだ。
審議会の谷口会長は評価項目に「修正を認める」と述べ、申立人の主張と県の対応措置を適当と判断した。また、付帯意見として説明請求の段階から検査員の間で協議書は不要との情報共有ができなかったかとし、改善を求める。
今後、県は評定結果を見直し、88点を同社に再通知する。
日刊建設工業新聞