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建通新聞社(神奈川)
2021/08/24

【神奈川】川崎市 橘樹官衙遺跡整備へ設計

 川崎市は、「橘樹官衙遺跡群保存整備実施設計業務」を協和コンサルタンツ横浜営業所(横浜市中区)に473万7600円で委託し進めている。履行期限は2022年3月31日。古代官衙遺跡が確認さている「たちばな古代の丘緑地」(高津区千年423ノ1他)を史跡公園として整備するための設計で、設計対象は芝張、案内板設置、園路整理など。敷地面積は約2900平方b。工事発注に必要な図面作成、積算などを行う。
 「たちばな古代の丘緑地」は橘樹官衙遺跡群の一部を成す橘樹郡家伊勢山台蟻山ゾーン1地区。橘樹官衙遺跡群は、武蔵国橘樹郡衙正倉跡と考えられる郡衙跡と、役所の施設の可能性がある掘立柱建物跡などからなる。地方官衙の成立から廃絶に至るまでの経過をたどることができる希有な遺跡であることから、15年3月に国の史跡に指定された。面積は1万2083平方bで、うち国有地548平方b、市有地2867平方b、民有地8668平方b。19年1月に「国史跡橘樹官衙遺跡群整備基本計画」を策定している。
 基本計画によると、橘樹郡家伊勢山台蟻山ゾーン1地区については、郡衙正倉のイメージを示しながら公開していく考えで、復元建物の整備、地下遺構の存在を示す地表部の表示などを行う他、園路の整備、史跡解説板やサインなどの設置を予定。復元建物の設計は今回の委託の対象外で、まちづくり局で実施する。園路や芝張などの公園整備の発注は高津区役所道路公園センターが担当する。提供:建通新聞社