高知市はオーテピア西敷地を利活用する民間事業者の公募に向け、現時点の実施方針案を市議会のまちづくり調査特別委員会に報告した。500平方b以上の広場機能と、子どもが遊び学ぶことができる家族機能を必須とした複合施設の整備などを求める。今後、プロポーザル選定委員会での検討をなどを経て、10月に最終の実施方針案をまとめ、12月に民間事業者の募集要項を公表。公開プレゼンテーションやヒアリングなどの審査を2022年5月に行い、優先交渉権者を決定する考え。
市は西敷地の利活用に向け、民間活力により中心市街地の活性化に効果的な複合施設を整備するとともに、公募型プロポーザルで実施候補者を選定するという基本的な考え方を示していた。これまで利活用に興味を持つ7法人・グループを対象に、事業内容や実施条件などの意見を直接対話により交換する「サウンディング型市場調査」を実施。そこでの意見を踏まえ、現段階での実施方針案をまとめた。
ハード整備では、17年に西敷地検討委員会が取りまとめたA評価の4機能のうち、広場機能と家族機能を必須とした。広場機能はオーテピア多目的広場に接する位置に500平方b以上の屋外広場を整備することを要件とし、家族機能では子どもたちがまちづくりを学ぶ施設や安全に遊べる施設を1〜2階に整備することを求める。また景観面で、高さをオーテピアの38・5b以下とし、高知城からの眺望やシンボル性を阻害しないような配慮も求める。共同住宅は整備不可とした。
事業方式については、20年以上50年未満の期間内で、事業実施者の提案により事業用定期借地権を設定する。22年9月ごろに契約を締結し、22年度中の着工を目指す。
オーテピア西敷地の面積は2564平方b。所在地は追手筋2ノ9ノ6他。
提供:建通新聞社