建設コンサルタンツ協会(建コン協)と国土交通省四国地方整備局・四国4県との意見交換会が8月17日、オンライン形式で開かれ、担い手確保・育成のための環境整備、技術力による選定、品質の確保・向上などについて意見を交わした。四国地整は履行期限を平準化するため、2022年度の業務委託に当たり、納期が1年未満の案件についても平準化国債の活用や早期発注、繰り越しなどを積極的に活用するよう各事務所に周知している旨を説明した。
建コン協は、担い手確保・育成のための環境整備として、全ての発注者に対し、履行期限(納期)の平準化を要望した他、「ウイークリースタンスのさらなる継続実施と、未実施の理由を踏まえたより効果的な取り組み」などを要望した。
技術力による選定については、技術力を競えるように、「価格競争入札のプロポーザル方式や総合評価落札方式への移行など業務内容に応じた適正な発注方式の選定」が重要だと指摘。
品質の確保・向上では「施工条件明示チェックシート(案)の試行の拡大」などを求めた。
四国地整は「第4四半期、特に3月を履行期限とする業務の割合を下げるよう取り組んでおり、20年度は第4四半期が50・6%、3月が28・6%で、地整目標を達成した」と、履行期限の平準化に重点的に取り組んでいることを説明。22年度の業務委託では、「事務所全体で発注計画を設定するとともに、納期が1年未満の案件についても平準化国債の活用や早期発注、繰り越しなどを積極的に活用するよう各事務所に周知している」と述べた。
技術力による受注者選定に関する各県の取り組みについて、徳島県が「個別案件ごとに有効性を検討しながら総合評価落札方式での入札をしていきたい」と述べた。香川県は「総合評価落札方式の試行を21年度から始めており、結果を検証して今後の方針を検討したい」との考えを示した。愛媛県は「総合評価落札方式は導入していないものの技術審査と価格の両方を評価する簡易型プロポーザル方式を運用しており今後も活用したい」と説明。高知県は「総合評価落札方式について年間数件程度を試行的に実施してきた。今後の在り方を検討したい」と述べた。
提供:建通新聞社