国総研「塩嶺累層と地下水」が要因か
泥土タイプの土砂約400〜800m3が流出
8月11日からの大雨により岡谷市川岸東で発生した土砂災害。国と県ほか関係自治体は8月17日、現地調査を行うため、国土技術制作総合研究所(国総研)ら識者とともに現地入りし、発生原因などを調査、その後、今井竜五岡谷市長に現状と今後について報告した。
国総研の山越髣Y室長による報告内容では、発生箇所は2カ所で家屋を巻き込んだ谷では家屋から約100mほど山側の中腹から土石流が発生。その規模は概ね幅10m・長さ20m・深さ4mの約400〜800m3と推測され、流出した土砂は火山灰などで構成する塩嶺累層。発生箇所からは地下水の噴出が確認された。現時点では今後の降雨量にもよるが、7月13日の大雨と同等の降雨量となれば再発する可能性が高いため、周辺住民の避難を市に伝えた―と説明した。
現地では、土石流センサーを設置し、今なお状況を観察する状況にある。報告に同席した県砂防課の林孝標参事兼砂防課長は、早急に対応したが被災現場の安全が確保できない状況にある。確認次第、今後の対応策を示していきたい―と説明している。
提供:新建新聞社