富山県土木部河川課は、二級河川鴨川・片貝川および黒瀬川「流域治水プロジェクト」協議会を開き、橋梁架け替えや放水路整備などを盛り込んだ同プロジェクト案をまとめた。
黒瀬川水系では、市街地を横切る中小河川の浸水被害の解消を図る。下蔵橋や前沢橋などの架け替えによりボトルネック部を解消するほか、大谷ダムにおける事前放流を行う。黒瀬川改修(計画延長5024メートル)は13年11月に河口から神谷川合流点までの第1期区間2・4キロの整備が完了し、引き続き護岸工を進めている。
鴨川は延長3・9キロの二級河川で、内水対策と一体となった浸水被害解消のための流域治水を推進。魚津市が市街地における下水道の村木排水区雨水幹線、県が鴨川放水路の整備を実施し、放水路と雨水幹線の連携によって円滑な雨水の流下を促す。鴨川改修事業は計画延長2160メートルで、相木地内から河口部まで既設道路下に放水路(ボックスカルバート)を設ける。
片貝川水系では急流河川の浸水被害解消に向け、片貝川や布施川の整備(河床掘削、堤防整備、橋梁架替、頭首工改修等)、布施川ダムにおける事前放流、砂防関係施設の整備を行う。県は02年度から片貝川(計画延長3100メートル)、1961年度から布施川(計画延長5454メートル)の改修に着手している。
このほか各水系で森林整備・治水対策、洪水ハザードマップの周知、水位計・監視カメラの活用を盛り込んだ。