福井労働基準監督署(児玉秀一署長)は、建設現場において、墜落災害により、2人の尊い命が失われた重大事態を受けて2日、建設業労働災害防止協会(建災防)福井県支部高志分会に対し再度、対策の徹底を呼び掛けている。
いずれも、墜落防止の対策が不十分だった。既存建物の改修工事で、工事代金が抑えられたため、安全は注意を促す程度。短い工期だから大丈夫という、意識の希薄さが原因と指摘している。
児玉署長は、高志分会に対し、会員事業場へ周知を図るよう要請。この後、本紙福井支局にも訪れ、憂慮すべき深刻な事態にあると強調した。「法律は最低限のルールでしかない。作業する方と、事業主も一緒になって、法律以上に、現場に即した安全対策を徹底してほしい」と、災害の撲滅にむける一層の対策強化を求めた。