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建通新聞社四国
2021/08/11

【香川】高松港と坂出港 長期構想策定へCNPなど盛る

 香川県内の重要港湾である高松港と坂出港の長期構想策定に向け、有識者や港湾関係者、国・県・市の行政機関で組織する「高松港・坂出港長期構想検討委員会」(委員長・須野原豊日本港湾協会理事長)は第2回会合を8月5日に開き、岸壁整備やカーボンニュートラルポート(CNP)形成などを盛り込んだ素案を明らかにした。
 高松港では、国際物流ターミナルの外貿機能強化として、朝日地区のコンテナターミナルの拡張・岸壁増深、コンテナターミナルへの情報化技術の導入を今後30年程度で、マイナス12b岸壁の延伸などを今後10年程度で計画。高松神戸航路の物流機能強化のために、同地区で岸壁の新設工事や待機スペースの拡張を10年程度で進める。
 臨海部の幹線道路整備では、高松市が本町踏切の改良などを予定。
 脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化に向けては、CNP形成に取り組む。CNP形成計画を作成するためのマニュアルを国土交通省が年内をめどにまとめる方針で、これを踏まえて2022年度にも高松港のCNP形成計画策定に着手する。
 海面処分場の設置と産業用地の確保については、短期的・長期的な海面処分場をそれぞれ設置する方針だ。
 坂出港では、中長期的な海面処分場の設置と産業用地の確保、総社地区での大水深岸壁の整備を、今後20年程度の計画として盛り込んだ。CNP形成の計画策定にも22年度に着手する方針。交流・にぎわいの実現のために、MaaSを活用したスムーズな瀬戸内の船旅を実現する仕組みも構築する。
 年度内に策定する長期構想には20〜30年後を見通した両港の将来像を示すとともに、長期的な港湾整備の方向性、空間利用のゾーニングなどを位置付ける。これを基に県と市が港湾計画を改定し、10〜15年先を目標とした施設整備や土地利用に取り組む。今後、12月に第3回委員会・幹事会を開いて長期構想案を検討し、パブリックコメントを経て22年に第4回会合を開催して構想を固める。
提供:建通新聞社