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建通新聞社(神奈川)
2021/08/10

【神奈川】県県土整備局と神建協が懇談会

 神奈川県県土整備局と神奈川県建設業協会(神建協)の懇談会が6日に開かれ、県県土整備局の大島伸生局長は、公共事業予算の早期執行に努めるとともに、県内の一部市町村で遅れが指摘されている国土強靱(きょうじん)化地域計画について、県として積極的に策定を働き掛けていく、との考えを示した。また、7月に相模原市の養豚場で確認された豚熱感染の防疫活動に、神建協相模原支部と津久井支部の会員企業が協力したことに対して、県環境農政局の鈴木真由美局長がお礼の言葉を述べた。 
 あいさつの中で県県土整備局の大島局長は、2021年度の公共・県単独土木事業費について、「20年度2月(第3次)補正予算と21年度当初予算を合わせると、前年度当初予算と比べ約122%増となっている。業界側の働き掛けもあり、『防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策』の予算が付いた。県土整備局の予算(一般会計・特別会計・流域下水道事業会計)が1000億円を超えるのは13年ぶりのことだ」と説明。その上で、「この予算の執行を急ぐため、4月以降、3回にわたって各土木事務所の所長を集め早期発注を指示した。これから皆さんの仕事量も増えていくと思う。確実な執行に協力してほしい」と依頼した。
 また、5か年加速化対策に関連して、「全国と比べ、県内市町村の国土強靱化地域計画の策定が遅れているとの指摘があった。それを踏まえ、県と市町村との間で意見を交わしたところ、当該市町村からは前向きに取り組むとのコメントがあった。引き続き働き掛けを強めていきたい」と述べた。
 この他、静岡県熱海市の土石流災害について触れ、「国の方で(盛土に関する法的な枠組みなど)大きな動きがあるかもしれない。県としても、それに基づいて速やかに(各対応に)動く必要がある」との認識を示し、協会側に対しても必要な支援を求めた。
 続いて神建協の松尾文明会長は、「コロナ禍で民間の設備投資も少なくなり、会員各社は手持ち工事量の減少を危惧している。公共工事の一日も早い執行と、スムーズに仕事に取り掛かれるよう、市町村への指導を含め、発注前の地元・他機関との事前調整や設計変更への適切な対応などをお願いしたい」と述べた。
 市町村国土強靱化地域計画について県県土整備局側は、6月1日時点で県内全ての市町村が策定の意向であることを確認している、と説明。その上で、引き続き必要な支援を行い、21年度内の策定を促していく考えを示した。提供:建通新聞社