静岡県熱海市の土石流災害を受け、県は「盛り土規制条例」の制定に向けて防災の専門家を集めた第1回アドバイザー会議を11日開く。盛り土の安全性に技術的な知見から助言を求め、9月末にかけて中間報告する。平井伸治知事が5日の定例会見で明らかにした。
「盛り土安全確保アドバイザー」は防災、砂防、地質、土質の専門家4人で構成。条例の策定に必要な▼盛り土・切り土の高さ、こう配、盛り土方法▼太陽光・風力発電施設の設置に伴う斜面保護▼残土処分場の盛り土、排水施設―について安全基準を専門的に検討する。
また、各開発行為に伴う許可制の具体的な対象や、罰則規制についても検討を加える。
アドバイザー会議について、平井知事は「専門的な意見をあおいで条例制定を検討したい」と説明。9月内に条例のフレームができれば、県議会や県民と意見交換し、遅くとも2月定例会に条例案を提出するとし、来年の出水期までに間に合わせる考えを示した。
日刊建設工業新聞