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鹿児島建設新聞
2021/08/03

【鹿児島】県内建設業の新卒者初任給 全産業平均を上回る  

 今春、県内企業等に入職した新規学卒者の平均初任給額が明らかになった。建設業の男性は大卒が21万3000円、高卒は17万7000円で、いずれも全産業の平均を数千円上回った格好。産業別(18区分)でみると、大卒は3番目、高卒は7番目に高かった。ただ、全国平均からはまだ1万円前後低く、この差をどこまで縮められるかが県内就職率を伸ばしていくための課題の一つといえる。 

 鹿児島労働局の集計によると、今年3月に卒業して県内企業等に就職した男性の平均初任給額(全産業)は、大卒が前年同額の20万5000円、高卒は同1.2%(2000円)増の17万2000円。これに対し、女性は大卒が同1.5%(3000円)増の20万7000円、高卒は同0.6%(1000円)増の16万5000円だった。いずれも前年以上の金額を確保したものの、全国平均には及ばず、その差は若干広がった感がある。 
 産業別にみると、県内の建設業は大卒男性が21万3000円で全体(18区分)の3番目、大卒女性は19万6000円で10番目だった。全国平均と比較したマイナス幅は、男性が1万4000円、女性は2万7000円となっている。 
 一方、県内建設業の高卒男性は、全産業で7番目となる17万7000円、高卒女性は同4番目の17万3000円。大卒に比べてその差は小さく、全国平均とのマイナス幅も男性が9000円、女性は5000円にとどまった。 
 県内の産業別では、情報・通信の女性が高く、大卒22万4000円、高卒19万5000円といずれもトップ。男性は運輸・郵便が最高で、大卒21万7000円、高卒19万1000円だった。 
 コロナ禍での影響が懸念されたものの、初任給に関しては何とか一定の水準を確保できた格好。働き方改革も含め、建設業の新3K(給与・休暇・希望)実現に向けた課題はまだまだ多いが、若者が地元企業により目を向けてもらうためにもこの数字は意識しておく必要がある。  

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