長崎市平和公園再整備 基本計画検討委で移転候補地審議 27日、第1回長崎市平和公園再整備基本計画検討委員会(委員長・西岡誠治長崎県立大学地域創造学部公共政策学科教授)が開かれた。長崎南北幹線道路〔(仮称)都市計画道路長崎時津縦貫線〕の整備に伴い、支障する平和公園西地区の屋内市民プールを移転、再配置の検討を行う。西地区全体の再整備の方向性について、今回を含め年度内に4回の委員会を開催し、基本計画(案)を取りまとめる。本紙取材によると、市は案に同屋内プールの移転候補地も盛り込みたい考え。
現況の市民プールは1996年に設置。屋内・屋外プールが隣接しており、敷地面積はあわせて約1万4600平方b。建築面積は6818平方b(延床9885平方b)、最高高さ23・4b。50b公認プール(8コース)、25b公認プール(7コース)、幼児・児童プール、観客席(50bプール1380席、25bプール300席)を有し、水泳公認記録会や県高総体などの会場として利用されている。市によると、都心周辺部という利便性に加え、特に50b公認プールを有する屋内施設は県下に無く、小学生から社会人に至るまで年間16万人を超える利用者数となっている。
平和公園では1994年に策定された平和公園再整備基本計画で、国道206号を挟んで平和記念像がある東地区を「平和を祈り、願うゾーン」、西地区を「市民交流、自然公園のゾーン」と定め、整備を進めてきた。今回立ち上げた委員会では、主に長崎南北幹線道路の支障となる西地区の施設再配置について検討。道路計画において、既存屋内市民プールは『(仮称)松山インターチェンジ』の整備予定箇所であることから「必ず移転しなければならない」(松浦文昭土木部長)が、西地区にある他施設では屋外プール、陸上競技場、庭球場、ソフトボール場、弓道場についても支障する可能性があるとして「再配置の検討対象」となった。なお、県営野球場、ラグビー・サッカー場、プロムナードは道路計画に支障しないことから「存置(再配置検討外)」とした(図参照)。
この上で委員会ではスポーツ施設の再配置(区域外移転先も含め一体的に検討)、歩行者動線(地区内、周辺地域)、景観形成、緑の配置、駐車場整備など西地区の整備方針および基本方針(必要に応じ平和公園全体)について審議、これらを盛り込んだ基本計画(案)のとりまとめを行う予定。