国土交通省名古屋国道事務所は8月2日、国道1号中汐田交差点〜豊明インターチェンジ接続部の4車線化について、本年度に実施する渋滞対策工事や、名古屋環状二号線の全線開通・新たな料金制度の導入による自動車交通の変化などを分析した上で、検討していく考えを示した。同日に開いた2021年度の愛知県道路交通渋滞対策推進協議会で提示。現状の2車線では交通容量が不足しているものの、実現には都市計画や区画整理事業を連動させる必要があるのと認識も併せて示した。
国道1号中汐田交差点〜豊明インターチェンジ接続部間は、延長約8`。都市計画では4車線区間で、計画幅員は23b(名古屋・豊明市内)と20b(刈谷市内)。現状は2車線で、名古屋市緑区内の長坂南交差点(上り・豊橋方面)と北平部交差点(下り・四日市方面)をボトルネックとして、朝夕を中心に慢性的に渋滞している。
本年度の渋滞対策工事は、名古屋国道事務所が北平部・長坂南交差点の交差点改良工事を行う。同工事は入札手続き中。下り・北平部交差点は右折滞留長の延長(現状88bを150bに)、両交差点の中間部にある無名交差点の側道余裕幅の確保、上り・長坂南交差点の左折滞留長の延長(現状29bを60bに)を実施する予定だ。
4車線化について、中部地方整備局の道路計画課は「交通容量不足があるため、渋滞対策だけでは、(現状の解消は)難しい箇所」と指摘。ただ、「沿道には住宅などが既に立地しているため、都市計画や区画整理事業を連動させて4車線化を進めないと難しい」とし、対策には調整を要するとした。
提供:建通新聞社