竜王町は、来年度に予定している竜王小学校移転新築整備事業に係る実施設計業務の発注について、現在のところプロポーザル方式の採用を有力視していると明らかにした。また、検討を進めていた予算確保方法は、債務負担行為での措置ではなく、来年度当初予算に組み込む方向で内部調整を進めている模様。
発注方法は、コンペとプロポーザルの2方式で今なお検討を進めている中ではあるが、コンペに係るコストが財政負担となるなどの声からプロポーザルが有利となっている模様。今年度末までに最終結論を出し、来年度の適正な時期に実施設計業務を発注していくこととなる。予算については、現在、対象地の農地転用や農業振興地域変更等を整えている状況から、町議会への承認を求める時期等を踏まえ、当初での確保を目指すこととなる見通しだ。
その後のスケジュールは、23年度から約2ヵ年かけて建築工事を行い、25年度からの新学校の供用開始を目指していく。
なお、同小学校整備基本構想策定業務は、サンワコン滋賀支店(守山市)が、基本計画策定業務は、丸山建築事務所(大津市)がそれぞれ担当している。
竜王小学校は、71年(昭和46年)建設で、規模は校舎棟は3棟(3階建及び平屋建)、計延4611平方b、体育館は平屋建、延1113平方b、建物敷地1万9078平方b、運動場敷地2万1190平方b。新小学校の移転候補地は、同町綾戸1021にある町立図書館南側の約3万平方b。ここに、既存小学校と同規模程度の小学校を建設する方針で、スケールの大幅な変更は予定していないが、バリアフリー化や、防災・地域コミュニティースペースの設置が加えられる見通しで、施設内部についても地元に対して説明を行っているところ。
同事業は町全体で概ね10年後の完成を目指す「竜王町コンパクトシティ化構想」に基づく町役場周辺での中心核整備事業の中のリーディングプロジェクトと位置付ける「交流・文教ゾーン整備」の内、最初の具体化を目指しているもので、移転整備を皮切りに竜王幼稚園・学校給食センターなどの文教施設の移転・集約整備や、防災機能を付加した公園、共用駐車場などを配置する工事についても整備が進むよう、併せて説明し理解を求めている。
コンパクトシティ化構想は、「子どもと暮らす喜びを実感できるまちづくり」を基本コンセプトに、「利便性が高く多様な交流を育む中心核」「地域コミュニティの維持・活性化」「中心核と地域コミュニティのネットワーク」の3つの柱を中心に各種整備を図っていくもの。
提供:滋賀産業新聞