新田八朗富山県知事と岡村次郎北陸地方整備局長との懇談会が29日、県庁で行われ、防災・減災、国土強靱化対策や県内事業の整備推進について意見を交わした。
冒頭、岡村局長が「防災・減災、国土強靱化5か年加速化対策を着実に実施し、地域の安全・安心の確保に努めていく。災害現場の最前線で対応しているのは建設業であり、若い人たちが入ってこられるようにしたい。デジタル化を進めながら効率的な仕事ができるよう、発注者としてもしっかりと取り組み、県や市町村など公共工事全体で機運を盛り上げていきたい」とあいさつ。新田知事はナショナルサイクルルート指定などを紹介した上で、「県土強靱化、地域経済活性化の双方を目指し、令和の公共インフラ・ニューディール政策を推進している。防災・減災、強靱化対策の予算を積極的に活用していく。建設業へ若い人が就業する環境づくり、建設現場のデジタル化・ICT化も進めていく」と述べた。
懇談では、整備局側が県内の直轄主要事業や予算を説明し、「今年度から利賀ダムの流転工、国道8号中島本郷立体に着手する」との見通しを示した。県側は、新田知事が「立山・黒部」の世界文化遺産登録への協力を求めたほか、重点事項として▽東海北陸自動車道の全線4車線化▽地方創生や国土強靱化に向けた県内直轄道路の整備促進▽伏木富山港の機能強化▽県内建設企業の受注機会の確保・拡大―などを要望した。