静岡市は、サッカースタジアムの先行事例調査業務に公募型プロポーザル方式を適用して26日に公告した。8月17日まで参加申請書、8月26日まで企画提案書を受け付けている。最短で8月30日にも1社を特定する予定。参加申請に先立ち、質問書を8月2日まで受け付ける。履行期間は2022年3月15日まで。契約上限額は269万5000円(税込み)。
参加条件は、過去10年間に元請けとして、@日本サッカー協会スタジアム標準クラス2以上のサッカースタジアムの整備に関する構想もしくは計画のコンサルティング業務の実績1件以上Aスポーツ施設整備に関するPPP/PFI事業に関するコンサルティング業務の実績を1件以上B管理技術者または担当技術者は、技術士(建設部門)、あるいは一級建築士のいずれかの技術資格者で、@Aの実績を有すること―など。
同事業は、IAIスタジアム日本平の移転を視野に、新スタジアムの建設に向けて実施する事前調査。調査は、施設の複合的な使い方や時間貸しのシステム、建設・運営資金の獲得手法や収容人数、規模、アクセスなど国内外のサッカースタジアムの先進事例を探ることで、静岡市にふさわしいスタジアムの在り方を模索する。
現在の日本平スタジアムは、1992年からJリーグ清水エスパルスのホームスタジアムとして使われてきたが、屋根のカバー率の不足や交通アクセスなどの課題がJリーグのライセンス基準を満たしていないため、老朽化も含めた移転改築が決定的となっている。
移転候補として、清水区袖師町地内のENEOS(東京都千代田区、太田勝幸社長)が所有する敷地などが浮上しているが、今回調査はスタジアムの方向性を探る目的のため、直接的な関係性はない。
ENEOSが所有する敷地は、「次世代型エネルギー供給プラットフォーム」を構築することとし、2024年度ごろの運用開始を目指す方向で7月に静岡県、静岡市、ENEOSの3者が基本合意を締結した。敷地内の活用として、地域に貢献する施設の整備用地の確保も可能と見られ、清水みなとまちづくり公民連携協議会で具体化が進んでいくことになりそうだ。
市は、スタジアム整備に向けては継続的な調査が必要になるが、22年度以降の実施内容などは現時点では白紙としている。
提供:建通新聞社
(2021/7/30)
建通新聞社 静岡支社