館山市建設環境部は29日、設計・施工一括発注方式による「館山市清掃センター基幹的設備改良(長寿命化)工事」の一般競争入札を公告した。清掃センターの焼却施設の長寿命化を図るため、基幹的設備の改良工事を実施する。工期は2024年2月29日まで。予定価格は27億8900万円(消費税抜き)。最低制限価格は事後公表。工種は「清掃施設工事」。入札書の提出を8月30日・31日に受け付け、9月1日に開札する。
入札参加資格要件は、清掃施設工事に係る市の格付け等級Aランクで、▽国、地方公共団体が発注▽環境省の循環型社会形成推進交付金または、二酸化炭素排出抑制対策事業費交付金の交付対象事業▽ストーカ式焼却炉で、規模が100t/日以上(1炉50t/日以上)の施設▽基幹的改良工事の契約時において、築25年以上経過していた焼却施設▽6月末までに竣工している――の要件を全て満たす一般廃棄物焼却施設基幹的設備改良工事を、元請けとして施工した実績を有する者、など。
9月定例議会に工事請負契約締結議案を上程し、議決を経て10月に着工する。
同センター(出野尾538)は1982年7月に着工し、84年10月に完成、稼働を開始した。敷地面積は2万5208u。施設規模は100t(50t×2炉)で16時間稼働。焼却炉の形式は准連続燃焼式。1炉1系列式で構成し、定期修繕時、定期点検時においては1炉のみ停止し、ほかの1炉は常時運転を原則としている。
主要な設備は▽受入供給設備(ピット・アンド・クレーン方式)▽燃焼設備(ストーカ式)▽燃焼ガス冷却設備(水噴射式)▽排ガス処理設備(有害ガス除去+バグフィルター方式)▽余熱利用設備(場内給湯)▽通風設備(平衡通風方式)▽灰出し設備(ピット・アンド・クレーン方式)▽給水設備▽排水処理設備。
施設稼働後、2001年5月から03年3月に排ガス高度処理等施設整備工事を実施。減温塔、バグフィルター、有害ガス除去装置、誘引通風機などの整備を実施した。元施工、排ガス工事とも日立造船が担当した。
同事業の実施にあたっては、19年度に「館山市清掃センター長寿命化総合計画」を策定し、維持補修履歴などについて整理するとともに、施設保全計画や延命化計画をまとめた。また、20年度には「清掃センター基幹的設備改良工事発注支援業務」を委託し、改良工事に係る発注仕様書等の作成、基幹的設備改良計画の作成などを実施した。業務はいずれもエイト日本技術開発(千葉事務所・千葉市中央区本千葉町10―5)が担当した。