京都府は、国道178号の宮津市里波見〜長江について、豪雨災害による集落孤立を防ぐため、強靭化対策を計画。新規事業化に向け、公共事業評価に係る第三者委員会に諮る考え。
国道178号は、丹後半島沿岸を一周する幹線道路で、「海の京都」エリアの観光を支える観光道路であるとともに、地域住民の生活道路でもある。
平成30年7月豪雨でも宮津市里波見で被災。急峻な地形と脆弱な地質のため、連続雨量120oで通行止めを行うこととなっている宮津市里波見から長江の2・6qの区間では、これまで法面防災対策を進めてきた。
抜本的な対策の検討に向け令和元年度に調査を開始。現道拡幅、沖出し、トンネルのルート検討にあたり、京都府丹後土木事務所は、宮津市里波見から長江の道路概略設計(A)延長2600m(2・6q)をエイト日本技術開発で実施した。
令和2年度は、山地及び海岸地形の把握のため、航空グリーンレーザ測量をアジア航測で実施した。業務内容は測量延長2400m、測量全幅300m(陸上部200m、海底部100m)。
また道路概略修正設計(A)延長5400m(5・4q)、道路概略設計(B)延長2400m(2・4q)をエイト日本技術開発で実施。雨量規制区間の宮津市里波見から長江の約2・6qの区間において、航空グリーンレーザ測量の成果を活用し、地質・地形を把握した上で最適な整備手法を検討し、強靭化対策として改良計画をまとめた。
丹後土木事務所は7月27日、道路予備設計(A)2200m(2・2q)の検討を行うため、指名競争入札で通知。8月5日に開札し、担当業者を決める。履行期間は令和4年3月25日まで。
同業務で路線選定、設計図作成、概算工事費算出を行い、とりまとめ。新規事業化に向け、令和3年度第4四半期(令和4年1月〜3月)に開催予定の公共事業評価に係る第三者委員会に諮り、事前評価を行う考え。