日本工業経済新聞社(群馬)
2021/07/28
伊勢崎市の新保健センター基本計画がまとまる
伊勢崎市は健康管理センターなどを統合する(仮称)伊勢崎市新保健センター・子育て世代包括支援センターについて、建設基本計画をまとめた。施設の想定面積を3900uとし、設計費を除く建築工事費は約18億円を算定。2021年度は、これから基本設計を委託、年度内にまとめる。施設規模を考慮すると条件付き一般競争入札による委託が見込まれる。22年度は実施設計に取り組む。23〜24年度の2カ年で建設工事を行い、25年度の供用開始を目指す。
新施設は健康管理センター(連取町1155)、あずま保健センター(東町2670−4)、境保健センター(境647)、赤堀保健福祉センター(西久保町2−123−1)を統合した施設となる。当初は赤堀保健福祉センターを統合の対象外としていたが、各施設の点在配置を解消するなどの視点から統合を決定。市内全ての保健センター業務を集約する。また、子育て世代包括支援センターを拡充再設置し、育児のサポートサービスを提供する。中心市街地の再生・活性化に寄与する施設を目指す。
建設予定地は大手町地内の伊勢崎福島病院跡地。同敷地の市有地面積約3800uに加え、約1000uの用地拡大を予定している。保健センター、子育て世代包括支援センター、共有部分、事務室などを合わせた全体の想定面積を3900uとした。階層は明らかにしていないが、階段室やエレベーターの設置が予定されていることから、2階建て以上の施設となる見通し。
機能ごとの主要な諸室は保健センターで◇健診ホール400u◇健診室300u◇問診室200u◇保健指導室200u◇歯科指導室60u◇調理室80u◇個別相談室40u−など。子育て世代包括支援は◇子育て相談室120u◇インフォメーションセンター100u◇プレイルーム200u◇託児室100u◇発達相談室80u−となっている。両機能の共有部分は◇備蓄品倉庫220u◇階段室、エレベーター室、廊下700u◇男女トイレ、幼児用トイレ180u◇多目的トイレ40u−など。このほか、事務室380uや会議室、更衣室などを盛り込む。これまでの施設に不足していたプライバシー確保のための個室や、感染症予防に配慮したゆとりある空間を創出する。一時預かり事業・プレイルームなどの運営は民間活用も視野に検討を進める。
設計費を除いた建築工事費は想定延べ床面積を基に約18億円を算定。財源は国の都市構造再編集中支援事業費補助の活用を検討する。また、合併特例事業債も活用する予定となっている。
21年度当初予算には基本設計の委託料として1827万9000円を確保。これから業務委託を実施する。施設規模などを想定すると、条件付き一般競争入札で公告する見込み。基本計画を踏まえた基本設計を年度内にまとめ、22年度に実施設計を委託する。
建設工事は23〜24年度の2カ年で取り組む。工事の発注方法は建築・電気・機械の3分離発注が濃厚。このほか外構工事および用地拡張工事の発注が見込まれる。供用開始は25年度を目指す。
新施設の建設後に、健康管理センターなど各施設の供用を終了する。赤堀保健センターを除く3施設は雨漏りなどの老朽化が深刻なため、解体する見通し。