京都府の西脇隆俊知事はこのほど、令和4年度国の施策及び予算に対する政策提案を行った。
建設関連の主な内容をみると、▽京都市と共同提案で国立京都国際会館の機能強化について、国際会議場の国際標準の5000人規模の多目的ホールへの早期拡張整備と、WITH・POSTコロナを踏まえた通信基盤の早期整備▽高規格道路網の強化として、新名神高速道路は令和5年度の確実な全線開通及び関連アクセス道路(国事業・府事業)の同時供用に向けた予算の集中的な配分と6車線化事業中区間の早期完成、城陽〜八幡京田辺間の6車線化の検討、京都縦貫自動車道は4車線化優先整備区間の丹波IC〜園部IC区間の早期事業、宮津天橋立IC〜丹波IC区間の令和5年4月のネクスコ西日本への確実な移管に向けた引き続きの協力、山陰近畿自動車道は直轄権限代行事業の大宮峰山道路の早期完成と(仮称)網野IC以西の調査推進のための予算確保と技術的支援、舞鶴若狭自動車道・京奈和自動車道の暫定2車線区間の4車線化、京都市との共同提案で名神高速道路・第二京阪道路は(仮称)京都南JCTの令和10年度供用に向けた着実な事業推進▽直轄国道等の整備推進として、国道24号寺田拡幅、国道24号城陽井手木津川バイパス、国道27号西舞鶴道路、国道163号精華拡幅、国道9号福知山道路、国道9号夜久野改良、国道27号青葉改良、国道27号平林〜戸奈瀬(肥後橋)等の推進▽道路ネットワークの機能強化として、新たな国の広域道路交通計画を策定し、重要物流道路及び広域的な代替路等を早期に追加指定するとともに、それらの道路の機能強化及び重点整備のために必要な予算の確保、また京都市との共同提案で堀川通(国道1号)の交通円滑化等に向けた新たなバイパストンネルの可能性等の調査を進め早期の計画策定、京都都市圏の交通課題(亀岡方面や大津方面)について、交通集中の緩和や災害時のリダンダンシー確保のため、具体化に向けたルート検討等の調査▽京都舞鶴港の舞鶴国際ふ頭における第2バースの整備促進、臨港道路上安久線の整備促進及び当該工事による発生残土の舞鶴国際ふ頭U期整備への活用、前島ふ頭岸壁の改良工事について国際・国内一体となった高速海上シームレス輸送の実現に向けた老朽化対策も視野に入れた検討、第2ふ頭における大型クルーズ船(16万t級)が着岸可能な施設整備への支援及び泊地浚渫の実施等▽京都市との共同提案で北陸新幹線敦賀・大阪間の整備推進、環境アセスメントにおいて自然環境や生活環境の問題等について、慎重な調査と十分な環境保全対策の検討、丁寧な地元説明、建設費の受益に応じた負担、府域の施工区間は長大トンネル、大深度地下工事等、工事費が膨らむと予想されるため、経済性の高いルート選定とコスト縮減等▽スタートアップ企業の成長支援で、拠点都市の自治体が国内外の優秀な人材の呼び込みや活動拠点の整備のために活用できる自由度の高い財政支援制度の創設等▽関西文化学術研究都市をスーパーシティとする特別区域に指定等▽都道府県の農林水産関係試験研究機関や農業・林業大学校等の人材育成機関について、機能付加・強化等に必要な施設整備や先端機器の導入などを支援する補助制度の創設・拡充▽公共施設の木造化・木質化への支援に加え、商業施設などの民間建築物も対象とする制度の拡充▽京都府では、障害者が地域で安心して生活できるよう、医学的リハビリから生活・社会・就業リハビリまで多様な機能を備え、先進的な技術を活用した、病院併設の総合的なリハビリテーション支援拠点の整備を検討しており、先進的なリハビリ等の普及促進、専門職の育成等の取組に対する財政支援▽いろは呑龍トンネルなど下水道雨水対策を集中的に推進、府南部地域における急速な開発を支えるため、下水処理場の増強に必要な予算の確保▽原子力災害時の避難路整備のための財源確保▽交通安全施設の維持管理・更新と子どもの交通安全対策の強化▽桂川の治水安全度の向上に向け、河道掘削等の河川改修を更に推進するとともに、一の井堰改築に早期着手し、完成後の運用についても積極的に関与、科手樋門(木津川)など浸水実績を踏まえた樋門の新設・増強について検討し実施、川上ダム建設事業の早期完成と天ヶ瀬ダムを最大限活用可能な運用について検討、由良川水系においては河川整備計画に基づいた河川整備を切れ目無く進めること▽富山〜京都舞鶴〜三田ルート等の国土強靱化・リダンダンシーに資するガスパイプラインの整備や、日本海側のハブ港となる京都舞鶴港等におけるLNG受入基地の整備について、事業者が整備を進める上でインセンティブとなる補助制度の創設▽「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」について、当初予算において別枠で安定的に確保−など。
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