高知市は、2022年度から桂浜公園全体を包括的に管理する指定管理者制度を導入する。これに伴い募集要項を公告した。土産物店4棟のリノベーション手法などの提案を求める。8月3日に説明会と施設見学会を行った後、質問の提出、回答を経て8月23日から9月22日までの期間で提案書を受け付ける。10月にプレゼンテーションなどによる診査委員会を開き、候補者を選定、12月議会での承認を得て管理者を決定する。指定管理期間は10年間。
提案内容のうち、土産物店4棟の活用方針は必須とする。昨年4施設を市が取得しており、耐震補強工事の一般競争を7月19日に公告する予定。ただ今回の工事では最小限の耐震補強のみを行い、内外装を含めた改修は指定管理者が22年度以降に実施する。
対象施設の規模は、A棟が鉄筋コンクリート造2階建て延べ498平方b、B棟が同造2階建て延べ1216平方b、C棟が同造2階建て延べ778平方b、D棟が鉄骨造地下1階地上2階建て延べ433平方b。A〜C棟は1980年建築、D棟は71年建築でその後複数回増築した。なおこれらの施設の南側にあり、かつての闘犬センター、現在青柳が運営している「龍馬の浜茶屋」は21年度中に解体する。
土産物店のリノベーション以外の施設整備は自由提案となる。また指定管理の内容は公園にあるトイレや休憩所、観光案内所といった公共施設の清掃なども含む。
桂浜公園を巡っては市が16年に基本計画を策定し、40億円以上の事業費を掛け再整備を進める考えを示していた。しかしその後に実施した調査で、当面は既存施設のリノベーションや改修で対応する方針に転換した。今後、国による浦戸湾三重防護事業により、桂浜公園の堤防嵩上げも控えており、こうした状況を見ながら新たな整備も検討する。
提供:建通新聞社