山下健治氏が、21年度の国土交通大臣表彰、建設事業(不動産業関係)功労者に輝いた。多年、宅地建物取引業に精励し、関係団体の役員として業界の発展に寄与した功績が称えられた。不動産業の健全な進歩へ全力を注ぐ氏に、喜びの声を聞いた。
◆感謝 受賞については「先人が不動産業界の倫理的なものの正常化に、努力してもらったおかげ」と話した上で「周りの人、これまで支えてくれた方々に、感謝の気持ちでいっぱい」と素直な思いを口にする。
◆イメージ 40年近く不動産業に従事。「昔は悪徳と言えば不動産業というぐらいイメージが悪かった」と苦笑いするが「この20年ほどで随分改善されたのでは」と実感を込める。
◆IT 現在は、福井県宅地建物取引業協会長および全国宅地建物取引業協会連合会理事などを務める。業界については、急速なIT化の波が押し寄せ、新しい環境への過渡期にあると指摘。その中で「進んでいるところはどんどん進む一方、なかなか対応できていない業者がいるのも事実」とし、格差の解消と、業務の合理化、省力化実現へ向け、力を注ぐ考えだ。
◆法律 昨年6月に、サブリース業者と賃貸住宅所有者との間の賃貸借契約の適正化のための規制措置を講ずる『賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案』が可決された。このことからも分かるように「不動産は法に基づく産業で、その動向によって業績も大きく左右される。だからこそフレキシブルに対応しなければいけない」と話し、情勢の変化を見極める大切さを強調した。
【履歴】
日本大学商学部会計学科卒業
滝波地所部(現・タキナミ)入社 81年3月
共立不動産入社 88年2月
共立不動産代表取締役就任 01年3月
〈関係団体役員〉
福井県宅地建物取引業協会会長
全国宅地建物取引業保証協会福井地方本部本部長
全国宅地建物取引業協会連合会理事
全国宅地建物取引業保証協会理事
全国賃貸不動産管理業協会副会長
中部圏不動産流通機構副会長
北陸不動産公正取引協議会副会長
〈資格〉
宅地建物取引士
賃貸不動産経営管理士
不動産キャリアパーソン