中電不動産(名古屋市中区栄2ノ2ノ5)は、瑞穂区大喜新町他の旧中部電力社宅跡地約2fについて、商業・医療・福祉施設と共同住宅からなるエリアに再開発する方針だ。これに先立ち、都市計画提案を名古屋市に提出。名古屋市住宅都市局は7月14日、都市計画提案(大喜新町地区計画)について縦覧手続きを開始した。市は今後、8月に都市計画原案、12月ごろに都市計画案の縦覧手続きを行う見込み。2022年2月ごろを予定する都市計画審議会に諮り、本年度内の計画決定・告示を目指す見通しだ。
大喜新町地区計画は、瑞穂区大喜新町、春敲町、宝田町の各一部が対象で、面積は約2・5f。山手グリーンロードに面した南側の約1・5fを商業・医療・福祉地区とし、同地区の北側と東側に位置する約1fを住宅地区にする考え。区域内の公共施設として、歩行者用通路1号(幅員4b、延長約130b)など歩道4路線(2〜4号は幅員2b、2〜4号の延長は計約390b)を配置する他、市民の憩いの場となる広場(面積約600平方b)、歩行者用通路を中心に配置する緑地(1〜5号、計430平方b)を設ける。
開発コンセプトは「地域の暮らしを支え、ゆたかにする多世代共生のまちづくり」としている。方針には▽地域の暮らしを支える日常生活拠点の形成▽安全・安心な地域づくりへの貢献▽多世代が住まい、交流し、何世代も住み続けたくなる環境づくり―を挙げる。瑞穂区内や周辺からのアクセスが良いバス停に近接した大規模な立地を生かし、マルシェ型の日常購買や医療、高齢者福祉、子育て支援などのサービスが受けられる拠点とする。安全・安心では、災害時に避難しやすい地域動線や小学校と連携した避難機能の強化、安全な通学路の確保などで地域づくりに貢献する。多世代共生では、多世代が住まえる住宅や多世代の暮らしを支える施設、世代間交流を育む場や機会の創出などを通じて、魅力あるまちづくりを目指すとしている。
開発コンセプト・方針を実現するためには、商業・医療・福祉地区の用途制限緩和が必要なため、地区計画の導入を提案した。
提供:建通新聞社