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建通新聞社
2021/07/15

【大阪】大阪市 JR京橋駅付近連立調査に再着手

 大阪市は、JR片町線・東西線京橋駅付近を地下化する連続立体交差事業で、事業化の可能性や事業化に向けた地下化の工法、ルートの検討などを進める。これら本年度の調査検討業務を日本交通技術(大阪市西区)に委託した。履行期間は2022年3月31日。同事業は14年度に一度休止が決まったが、京橋駅に隣接するイオン京橋店の建て替えが決まり、周辺のまちづくりが加速することも見込んで、再着手した形だ。
 計画地は都島区片町2丁目〜城東区新喜多2丁目。対象区間はJR片町線・東西線京橋駅を中心に東西に伸びる延長約1300b(東側約700b、西側約600b)。駅や対象区間を地下化し、駅東側にある三つの踏切(新喜多、馬の口、鯰江)を撤去、線路の南北の分断を解消し、交通の円滑化や都市防災機能の強化を図る。
 駅の形式は現在のホームの2面2線を想定。開削工法を用いて施工する。掘削の深さや、仮線を敷設するかどうかを含めた地下化の施工方法は未定だ。
 今回の調査を踏まえ、都市計画決定に向けた国との協議、資料作成を経て、都市計画決定の手続きを進める予定だ。15年3月の事業再評価時点の総事業費(用地買収費も含む)は約650億円だった。
 京橋駅を地下化した後、対象区間で交差する都市計画道路の玉造筋線(旧都島阿倍野線)の新設、豊里矢田線の北部延伸、玉造筋線西側の都市計画道路の新設を行う予定で、地下化することで周辺のまちづくりが進んでいくとみられる。
 豊里矢田線の道路整備事業は地下化とは別に進めており、片町徳庵線〜国道1号(東野田茨田線)の延長約500b(幅員25b)で用地買収を進めている。また、国道1号から北に延伸する都島通までの延長約1000bの整備も計画しているが、現在未着手となっている。
 玉造筋線では、片町徳庵線〜国道1号の延長約600bを新設する予定で、現在は未着手。幅員は27bを想定する。
 この他、玉造筋線西側でJR片町・東西線を南北に縦断する道路を新設する予定。幅員は18bを想定し、延長や対象区間は未定。
 同区間の連続立体交差事業は00年に一度着工準備採択まで行ったが、事業の必要性は高いものの厳しい財政状況などから、14年度の事業再評価時点で事業中路線の進捗や社会経済情勢などを見極めながら着手時期を検討する段階として「事業休止」の方針が示されていた。

提供:建通新聞社