建設新聞社
2021/07/13
【東北・福島】福島県が郡山合同庁舎移転新築の基本・実施設計プロポ
福島県は12日、郡山合同庁舎の移転新築に伴う基本・実施設計業務の委託者選定へ公募型プロポーザルを公告した。
参加表明書は8月6日まで、技術提案書は9月10日まで、総務部施設管理課で受け付ける。審査は2段階方式とし、1次審査(書類)を9月下旬ごろに行い、ヒアリング要請者を5者程度選定して10月上旬ごろに通知。2次審査のヒアリングは同月中旬ごろに公開で開催し、下旬ごろに審査結果を公表する。
参加形態は、単独またはJV(3者以内)。資格要件は、全ての参加者が一級建築士事務所の登録を受けていること。このうち単独およびJV代表は、過去15年以内に延べ4000平方b以上の建築物(工場、倉庫、ショッピングセンターなどを除く)に係る実施設計実績を有すること。
審査委員は、千葉学氏(東京大学大学院工学研究科教授)を委員長に、伊香賀俊治氏(慶應義塾大学理工学部教授)、柴ア恭秀氏(会津大学短期大学部産業情報学科デザイン情報コース教授)、佐々木康文氏(福島大学人文社会学群行政政策学類教授)、飯沼秀敏氏(福島県総務部施設管理課長)、熊田昌由氏(福島県県中地方振興局企画商工部長)、田母神秀顕氏(福島県土木部営繕課長)の7人が担当する。
提案課題は▽県民の利便性向上および快適な執務空間の確保▽県民の安全・安心の拠点となる庁舎のあり方▽人にやさしく、環境に配慮した庁舎のあり方▽社会環境の変化に柔軟に対応できる庁舎のあり方―としいる。
現在の郡山合同庁舎(郡山市麓山1の1の1)は1930年竣工でRC造3階建て、延べ3906平方bの本庁舎などで構成するが、老朽化、狭隘化などの課題を多く抱えていることから移転再整備を決めた。
移転先は、郡山市南1の94地内の約3万0290平方b。ここは、福島県産業交流館「ビッグパレットふくしま」に隣接し、郡山市が南拠点地区計画(シビックゾーン)に位置付けるエリアで、概ね平坦であることから大規模な造成工事は不要としている。
施設計画は、3〜6階建て、延べ1万0500平方b程度の庁舎棟、平屋建て、延べ1500平方b程度の車庫棟(50台程度)を新築するとともに、約600台分の駐車場を確保する。
今回委託する業務は施設新築および外構整備などの基本・実施設計で履行期間は19カ月程度。着工は2023年度で、供用開始が26年度を予定している。工事費(建築、電気、機械、外構)は約80億円(税込み)を見込んでいる。
基本計画は建設技術研究所に委託し17年5月に策定したが、策定から年数が経過していることから、SDGsの理念を踏まえ社会環境の変化に対応した内容への改訂を進めている。新たに取り入れる整備方針は@ウィズコロナ、 アフターコロナを見据えた庁舎A大規模災害時における防災拠点機能の維持B働き方改革やデジタル化への対応C再生エネルギー導入、エネルギー効率の高い庁舎―など。
提供:建設新聞社