県商工観光労働部モノづくり振興課は、米原駅東口に建設計画の「東北部工業技術センター新庁舎」について、同センター整備事業PFIアドバイザリー業務をこのほど、日本経営システム(東京都港区)―みずほリサーチ&テクノロジーズ(東京都千代田区)JVに委託した。今後のスケジュールは、11月をメドに実施方針、要求水準書の策定・公表し、22年4月頃にも事業契約に向けた入札公告を行う。同年12月頃にも落札者を決定・公表し、23年3月にも議会議決を経て契約締結する。
また、同課では、PFI手法による場合「BT方式」を選定することが適切と判断しており、正式にこれが採用されれば、業務範囲は設計、建設工事とし、事業期間は約2年、費用支払いは建築物の引き渡し時に一括払いとなる。
新しく建設される庁舎は、老朽化が進む東北部工業技術センターの「長浜庁舎」と「彦根庁舎」を統合・更新するもので、米原駅東口に延5828平方b規模で建設。米原市梅ヶ原地先の米原駅東口にある準工業地域の米原市所有の市有地と隣接する県所有の県有地と土地交換を行い、その敷地面積約8000平方bに具体化させる。現庁舎の課題として庁舎分離による支援、設備の非効率、面積不足による利用者の安全性、情報保護不足、義務の制限などを挙げており、庁舎を統合することにより、面積確保と設備の再配置により環境を改善、職員の集結により多様な分野のワンストップサービスの実現、相談スペースの充実で企業秘匿情報の保護強化、交通の利便性を活かしてヒトやモノが集まりやすい庁舎へと進めていく。
同センターの現施設は、整備されてから50年近く経つことから老朽化が進んでおり、長浜庁舎(長浜市三ツ矢元町)の建物規模は、敷地4613・53平方b内に、RC造2階建、延2243・11平方bの本館、実験棟、繊維開放試験室、その他付属建物。彦根庁舎(彦根市岡町)は、敷地3400・69平方b内に、RC造3階建、延2434・02平方bの本館、実験棟1、実験棟2、その他付属建物が整備。県では、16年に策定した「滋賀県県有施設更新・改修方針」に両庁舎も更新事業の対象となり、同課では施設の現状と課題を整理し、施設・サービスの両面でセンターに求められる機能を明らかにし、新たなセンターの施設整備を行うため事業を進めている。
提供:滋賀産業新聞