今年度第1回金沢市企業立地等促進委員会は5日、市役所で開かれ、金沢テクノパーク大規模分譲用地の活用方策について検討を開始した。団地内に残る未分譲地6・1ヘクタール(3区画)の分譲に向け、今後、対象業種の緩和や分譲面積の分割などを議論し、来年2月ごろに答申案を取りまとめる。
金沢テクノパークは、高度技術産業および地域拠点産業、試験研究開発機関など付加価値の高い都市型産業の集積を図ることを目的に1992年から整備。エリア西側の第1工区が95年、中央の第2工区が2000年、東側の第3工区が03年に竣工し、全体の分譲面積は34・3ヘクタール。これまでに8社が進出し、分譲率は82・4%。未分譲地は第3工区の3区画で、面積は約3・3ヘクタールと約2・5ヘクタール、約0・2ヘクタールとなっている。
市は近年の進出状況について、5000平方メートル程度の分譲地へ進出する傾向が強いと分析。分譲に至らなかったケースでは、対象業種や分譲面積に制約があるとした理由が多く、土地価格を理由にしたケースもあったとした。
委員長には佐無田光金沢大学人間社会学域地域創造学類教授を互選。委員からは対象業種の定義や区画割りの可能性など検討事項を確認する質問のほか、「造成地の自然環境状況を再確認する必要がある」といった声も挙がっていた。